12/04/2019
このほど、ケンブリッジ英語検定のB1 Preliminaryについて研究をされた白鳥金吾先生(北星学園大学短期大学部准教授)の論文が弊機関のジャーナルであるResearch Notes73号で発表されました。同論文は、2017年に提出された「Cambridge English Funded Research Programme Application(Round 8)」の選考の結果、研究助成の対象に選ばれた研究の最終報告書をベースに編集したものです。
Research Notes73号 "Supporting English education reform in Japan: The role of B1 Preliminary" ISSN: 1756-509X
こちらから、PDFをダウンロードして読むことができます。
豊富な研究データとともに33ページにわたって主に論じられているのは、以下の3つの点です。
1.B1 Preliminaryが目的、内容、トピック、機能、文法、およびテスト形式の点で、日本の高校レベルでの英語教育と十分に一致していること
2.B1 Preliminaryは、北星学園大学短期大学部の学生コホートをベースに、平均的な日本の高校卒業生の英語能力を測る適切なテスト形式であると結論付けることができ、CEFRレベルB1は、大学進学目的に適したレベルと見なすことができること。
3.L2学習、学習戦略、およびL2に対する学習者の自信に関して考えられるのは、学習戦略が、より低く、かつ、より高い能力を持つ学習者を区別化する上で大きな役割を果たす可能性があること。
なお、大修館書店『英語教育』2019年5月号に白鳥先生の特別記事として「ケンブリッジ英語検定 B1 Preliminary(プレリミナリー)が英語力向上に果たす役割―大学入学者選抜の基準としてのCEFR B1レベルの妥当性」と題し、Research Notes73号の要旨版が寄稿されています。(P.74-75)
・B1 Preliminaryは高校教育と整合しているか(学習指導要領との対応関係について)
・CEFR B1は大学入試選抜の基準となり得るか
・学習者間における学習観や学習方法等の違い
どうぞ併せてお読みください。
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Research Notes(リサーチ・ノート)とは?
Research Notesは、ケンブリッジ大学英語検定機構が提供するテストに関する研究、テスト開発、検証等に関する事項や、弊機関より助成を受けた研究スキームについて報告するジャーナルです。
Research Notes is our journal which reports on research and test development activities taking place within Cambridge English and through our funded research schemes.